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ロングライドで困るのが着るものだ。
普段はスーツかジーンズかパジャマ、しかも安物ばかり着てるから、そもそもチャリ用に高級品サイクルジャージを買うなどありえない。
普段のチャリなら、寒いときはトレーニングウェア、暑いときはユニクロのドライときまっているのだ。
それに、腹が出てるおじさんのサイクルジャージじゃまるでピッチャー、あ、ミットも無い、みっともない。ワッカルカナー
カジュアルでリーズナブルなものがあればかーちゃんに頼み込んで買ってもらうのに、そんなもん見たことないのだ。
夏なら過ごせた半袖半ズボンも、10月となると下り坂なら100パーセント凍死である。
といっても、トレーニングウェアで1日過ごすには無理があることぐらい何となくわかる。
今回はウインドブレーカーでお茶を濁すか、はたまた...
んー、サイクルジャージはやっぱり勘弁してほしい。
去年買ったばかりのブレーキキャリパが今年の春にはすっかりひん曲がっていて使い物にならなぬ。せっかく新品で買ったのにがっかりだ。
Made in Taiwanの世界的有名メーカー品のくせにあんまりである。
お陰で古いやつを引っ張り出して付けたらこんどはワイヤーが足りなくて、ハンドルの取り付け高さまで合わなくなったままなのだ。
これぐらいの調整など朝飯前のはずが、サボりにサボってとうとう9月である。
しかも、ブルベ用にキャリアと泥よけを付けたり壊れたスピードメーターも取っ替えなければならぬ。
あぁ、もう始業式前日の夜に泣きながら、宿題と自由研究を片付けているような気分である。
来月早々今年最後のブルベがあるが、参加するかどうか未だ迷っており、考えているだけでいいかげんイヤになる。
参加しなけりゃ後悔しそうで、参加すりゃ完走できる気がしないのだ。
ここまでの走行量が少ないから、カラダのウンドースイッチが入っているかどうかすらわからなず、かと言って、全くダメかというと多少の経験値が役に立たないとも限らない。
さて、参加しようと考えても今の状態だとモチベーションは持って半日だ。明日になったらもう忘却の彼方となる。
そこで、ブログで文字にしてしまえば少しは思い出してその気になるやもしれぬから、当日まで何度か書いてみることにする。
まず、忘れてはならないDENKEY式ブルベ参加の基本姿勢だが、
・スポーツを言い訳に一人旅できるチャンスを無駄にする手はない(これ一番大事)
・DNFでもいいじゃないか
・何事も走ってみなけりゃわからない
であり、制限時間とコースと規則以外は自由でなければならぬ。「~でなければならぬ」などということは排除されなければならぬ。あれ、なんか変だぞ。まぁ、とにかくマイペースで漕ぎ、疲れたら休めばよいのだ。
ただ、今回参加するに当たっていくつかの条件をつけた。最終決定で考えるのがいちいち面倒だからだ。
去年の失敗も受け、
・1週間前まで、あと60キロぐらいはチャリに乗っていること
・チャリの整備と物資の調達は1週間前までに終わっていること
・直前3日は睡眠がとれていること
・仕事の影響を受けていないこと
・当日は1日中天気が安定していること
である。
まずは、参加申し込みからだ。締め切りは22日だが、参加しないかもしれない参加費2500えんで回転寿司の金皿が何枚食べられる?、などともう今から惜しくなっている。
以前の日記つながり:
たくさんの時間を取り戻した日(上)
以前の日記も読んでみる?:
錆びた言葉は油で戻るか
前回のブルベ札幌300Kmは人間の方の準備不足でリタイヤだったが、今回は自転車・人間とも準備はOKだったのに、大雨の夜間走行はDENKEY衰眼ではキケンを感じたのでリタイヤしてしまった。
バケツをひっくりがえしたような雨の中、コンビニでDNFの連絡を入れる。
どしゃぶりで のきしたでも ふってくる
ではなく、ギョーカイ用語で ...もういいか。
大雨は台風12号の影響だ。前の日まで天気が良かったのにどうもタイミングが悪い。日頃の行いの悪さがここに露呈した。
今回は十勝の芽室をスタートし、富良野・旭川・深川・当別、そして札幌ゴールという300Kmのコースで、途中、狩勝峠を越えればあとは札幌までずっと下りなので、コース的に条件が良い。しかもスタート地点まで義理の弟が車で送ってくれるから自走しなくても良いという、かなりの好条件のはずだった。
ところが、夜からの雨は当日朝も小雨のまま。カッパを着てのスタートだ。
途中新得あたりまでくると舗装は乾きこのまま晴れてくれることを期待したが、狩勝峠頂上からまたまた降り出した雨は富良野から旭川にかけてひどくなり道路の側溝からあふれる始末である。
第2チェックポイントの深川まであと約40キロぐらいのところで夕方となり小腹も減ってきたので、コンビニに寄っておにぎりを買って出たとたん今までにない土砂降りが始まった。
その中2名が通過していったが、さすがにボクは無理だ。小降りになったところで走り出したが、すぐまた土砂降りとなり、もはや、カッパもシューズカバーもな~んの役にも立たない。近くのコンビニに避難して走行をあきらめた。
その後、1時間ほどして雨は止んだが、まだまだ漕ぐチカラもあったからこの選択が正解だったかどうか後から若干の(いや、かなりの)ジモンジトウが繰り返されたが、決めたものはしょうがない。洪水警報も出てたから、運悪く途中で石狩川に流されたかもしぬ。
それでも、今回は奇跡的にボクがみんなについて行けるペースだったから、そういう意味ではいままで参加したブルベとは違う面白さだ。(実は、パラダイスウィークなる1週間で200、300、400、600キロを走るブルベで、すでに参加者は1200キロ走ってきておりもうヘロヘロとなっていたのだ。)
容易には完走させてくれない300キロ。完走出来なくても十分楽しいのだが...そろそろ意地でも完走しないと気が済まなくなってきた。
写真:当日結局何も撮れなかったので、翌々日行った手稲山のオリンピックハウス前にてロードマン2012ブルベスペシャルⅡ
上から続く--->
見るからに重量級のチャリでタイヤもセミスリックと、この距離を走ってくるだけでも驚きである。
「先で待ってま~す」などと言って入れ替わりで出発したものの、途中からやっぱり全然ダメで、「10分走って30秒休む走法」でもキビしく、坂の途中で日本海の水平線をボーっと眺めていたら、あっという間にダルバイクに抜かれてしまった。
すでに緩い坂すら漕いで上れなくなり、押して歩くというテイタラクである。
おそらくは練習不足と寝不足と補給不足、それに妻からの愛情不足とお金不足と推測されるが、今更どうにもならぬ。
ヘロヘロで増毛に到着し、国稀酒造に滑り込んだ。「鬼ごろしで気付けに一杯」ではなく旨い水で給水するためだ。酒造前のベンチで無料のわき水を鱈腹飲んでると、走ることよりも周りのラーメンだの手打ちそばだの看板が気になりだした。
締め切り時間が迫っているから次回までのお預けと走り出す。
しかし、もう平地ですら時速15キロしか出せず、留萌市街に入っても押して歩いた。
なんとか這いずって第2チェックポイントの留萌136.9キロに到着したのは制限時間25分前、スタートから約9時間である。
もはやこれまでと、DNFの連絡を入れる。
どうほくで なんだか ふねにのりたくなった
じゃなく、ギョーカイ用語でDo Not Finishのことだ。
先に到着していたダルバイクの彼がまだいたので5分ほど歓談し送り出した。次のチェックポイントは約30キロ先でまだ2時間ある。たぶん彼なら着くはずだ。
ボクは、札幌行きの高速バスに乗りこみ、お土産に買った鈴木かまぼこを一口かじりながら残っていた国稀の水を流し込んだとたん気を失った。気がついたときはもう札幌だ。
ホントはいないはずのボクが晩飯の食卓にいるのは自分でも少々へんな感じだったが、それでも、悔しいとか残念とかいった気持ちは全くない。とにかく今日は1日、ロンリージャーニーで非日常で大冒険だったのだ。
やはりこういうときはこう言いたい。
いやーほんと、チャリって面白い!
写真:ロードマン2012 ブルベスペシャル(帰札開梱直後)
以前の日記つながり:
オジサンの大冒険
おじさんサイクリストに幸あれ
そして「のだめカンタービレ」(ドラマ)狂。
野球はもちろん地元北海道日本ハムファイターズ
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